カリキュラム・ポリシー

カリキュラム・ポリシー

教育課程編成・実施の方針

カリキュラム・ポリシー

武蔵野音楽大学大学院音楽研究科は、専門的かつ広い視野に立ち、音楽芸術の分野について高度な学識と技術を体系的に教授研究する目的で、以下のようにカリキュラムを編成します。

 

【博士前期課程(修士課程)】

1 次の専攻ごとの必修科目は学年制とします。
   (1) 器楽専攻、声楽専攻、作曲専攻の専攻研究および作品研究
   (2) 音楽学専攻、音楽教育専攻の専攻研究および総合演習
2 修士論文等については、次の専攻ごとの必修科目で、論文等作成の指導を行い提出させます。なお、ヴィルトゥオーゾコースは、演奏家養成に対応した科目を開講し、修士論文等の提出は課しません。
   (1) 器楽専攻、声楽専攻、作曲専攻の修士論文基礎および修士論文演習または楽曲研究表現演習
   (2) 音楽学専攻、音楽教育専攻の修士論文基礎および専攻研究
3 器楽専攻、声楽専攻では公開の演奏試験を、作曲専攻では公開の作品演奏試験を課します。ヴィルトゥオーゾコースは、毎年次リサイタル形式の演奏試験を課します。
4 高等学校教諭一種免許状(音楽)および中学校教諭一種免許状(音楽)を取得している者は、所定の単位を修得することで、高等学校教諭専修免許状(音楽)および中学校教諭専修免許状(音楽)を取得することができます。

 

【博士後期課程】

1 博士論文については、研究領域ごとの必修科目である研究領域研究指導および研究領域論文演習で、論文作成の指導を行い提出させます。
2 前項の論文に加え、器楽および声楽の研究領域では公開の演奏試験を、作曲の研究領域では公開の作品演奏試験を課します。

 

 

カリキュラム・ポリシーに沿った教育課程の体系的編成

ディプロマ・ポリシーに掲げた知識・能力は、カリキュラム・ポリシーに基づき開講されている科目の学修を通して身につきます。カリキュラムは、各専攻の教育研究目的に適うよう、必修科目と選択科目に区分し編成しています。

 

【修士課程】

【器楽専攻】
《器楽コース》
「専攻研究実技」レッスンに加え、「作品研究」と「修士論文基礎」、「修士論文演習」または「楽曲研究表現演習」を必修科目に置き、演奏技術を錬磨し、より深い表現の可能性を探究するとともに、自ら設定した研究テーマに沿って修士論文等を執筆します。また、「音楽理論演習」や「音楽史特殊研究」などを選択科目に設定し、奏法・楽曲分析・音楽史・文化史等のさまざまな研究に対応したカリキュラムとなっています。

《ヴィルトゥオーゾコース》
演奏家養成に対応した長時間の「専攻研究実技」レッスンを必修科目の主軸に置き、リサイタル形式の実技試験により、高度な演奏技術と、より深い表現の可能性を探究します。また、「音楽理論演習」、「音楽史特殊研究」などを選択科目に設定し、奏法・楽曲分析・音楽史・文化史等の視野を広げ、演奏家としてより高い完成度を目指す研究に対応したカリキュラムとなっています。

《ピアノコラボレイティヴアーツコース》
アンサンブルを行うピアニスト養成に対応した「専攻研究実技」レッスンや教員および学生が合同で実施する「専攻実技演習」に加え、「修士論文基礎」と「修士論文演習」または「楽曲研究表現演習」を必修科目に置き、コラボレイティヴピアニストとしてより高い完成度を目指すとともに、自ら設定した研究テーマに沿って修士論文等を執筆します。また、複数の言語(ドイツ語、イタリア語、フランス語)の「発音法研究」などを選択科目に設定し、自らの演奏技術のみならず、共演する独唱者を育てるコーチングに関する手法の一助とするべく、適切な発音法を修得するためのカリキュラムとなっています。

【声楽専攻】
《声楽コース》
「専攻研究実技」レッスンに加え、「作品研究」を必修科目に置き、演奏技術の向上と、より深い表現の可能性を探究します。加えて「修士論文基礎」、「修士論文演習」または「楽曲研究表現演習」により、自ら設定した研究テーマに沿って修士論文等を執筆します。また、歌曲、オペラ演習、発音法に関する科目などを選択科目に設定し、幅広い表現法の研究に対応したカリキュラムとなっています。

《ヴィルトゥオーゾコース》
声楽家養成に対応した、長時間の「専攻研究実技」レッスンを必修科目の主軸に置き、リサイタル形式の実技試験により、高度な演奏技術と、より深い表現の可能性を探究します。また、「音楽理論演習」、「音楽史特殊研究」、「発音法研究」などを選択科目に設定し、声楽家にとって必要な外国語能力・楽曲分析・音楽史・文化史などの視野を広げ、高い完成度を目指す研究に対応したカリキュラムとなっています。

【作曲専攻】
「専攻研究実技」レッスンに加え、「作品研究」と「修士論文基礎」、「修士論文演習」を必修科目に置き、多種多様な曲種の作品を自らの個性を十分理解して創作し、創作能力の向上を図るとともに、自ら設定した研究テーマに沿って修士論文を執筆します。また、「作品分析演習」や「作曲技法演習」などを選択科目に設定し、高度な音楽理論の研究に対応したカリキュラムとなっています。

【音楽学専攻】
「専攻研究」と「総合演習」、「修士論文基礎」を必修科目に置き、自ら設定した研究テーマに沿って修士論文を執筆します。また、「音楽学研究」や「特別講義」を選択科目に設定し、時代、地域、民族等により異なる多様な音楽をより深く調査・研究するために必要な、音楽史、音楽美学、音楽理論、民族音楽学、日本音楽研究などの知識や技能の修得を目指すとともに、「副専攻実技」や「演奏法研究」、「音楽理論演習」など科目から演奏実践や音楽理論に関する理解を深め、音楽学に関する高度な専門的知識と実践的能力を修得するためのカリキュラムとなっています。

【音楽教育専攻】
「専攻研究」と「総合演習」、「修士論文基礎」を必修科目に置き、自ら設定したテーマに沿って修士論文を執筆し、「総合演習」では討議や発表により、テーマを深く考察する能力を養います。また、「音楽教育研究」や「音楽教育文献研究」、「特別講義」などを選択科目に組み込んで、歴史的・教育学的研究を通して、音楽教育に関する高度な専門的知識と実践的能力を修得するためのカリキュラムとなっています。

 

 

【博士後期課程】

【音楽専攻】
《研究領域(器楽)》
「研究領域論文演習」と「研究領域研究指導」を研究領域共通必修科目に置き、博士論文の執筆および演奏についての研究をするとともに、年次ごとに作成する研究活動計画報告書と年度末論文で研究成果を確認します。また、研究領域別必修科目の「演奏法特別研究Ⅰ」レッスンで、さらに高度な演奏技術を修得するとともに、毎年公開の演奏試験をおこなうことで、演奏能力を高めます。研究領域別選択科目には、演奏法、指揮法、ソルフェージュ、音楽理論、音楽学、外国語、発音法などの分野に関する科目を設定し、「研究領域研究指導」担当教員の指導と助言のもと、研究テーマに関連する科目を3科目(6単位)修得するカリキュラムとなっています。

《研究領域(声楽)》
「研究領域論文演習」と「研究領域研究指導」を研究領域共通必修科目に置き、博士論文の執筆および演奏について研究するとともに、年次ごとに作成する研究活動計画報告書と年度末論文で研究成果を確認します。また、研究領域別必修科目の「演奏法特別研究Ⅰ」レッスンで、さらに高度な発声、歌唱技術を修得するとともに、毎年公開の演奏試験をおこなうことで、演奏能力を高めます。研究領域別選択科目には、演奏法、指揮法、ソルフェージュ、音楽理論、音楽学、外国語、発音法など各分野に関する科目を設定し、「研究領域研究指導」担当教員の指導と助言のもと、研究テーマに関連する科目を3科目(6単位)修得するカリキュラムとなっています。

《研究領域(作曲)》
「研究領域論文演習」と「研究領域研究指導」を研究領域共通必修科目に置き、博士論文の執筆および創作あるいは作曲理論について研究するとともに、年次ごとに作成する研究活動計画報告書と年度末論文で研究成果を確認します。また、研究領域別必修科目の「作品研究」で、音楽作品の成立過程や技法などを研究するとともに、毎年公開の作品演奏試験をおこない、作曲能力を高めます。研究領域別選択科目には、演奏法、指揮法、ソルフェージュ、音楽理論、音楽史、外国語、発音法などの分野に関する科目を設定し、「研究領域研究指導」担当教員の指導と助言のもと、研究テーマに関連する科目を3科目(6単位)修得するカリキュラムとなっています。

《研究領域(音楽学)》
「研究領域論文演習」と「研究領域研究指導」を研究領域共通必修科目に置き、音楽学の分野に関する博士論文を執筆するとともに、年次ごとに作成する研究活動計画報告書と年度末論文で研究成果を確認します。また、研究領域別必修科目の「音楽学総合研究」で、音楽学研究者としての素養を身につけます。研究領域別選択科目には、演奏法、指揮法、ソルフェージュ、音楽理論、音楽学、外国語、発音法などの分野に関する科目を設定し、「研究領域研究指導」担当教員の指導と助言のもと、研究テーマに関連する科目を3科目(6単位)修得するカリキュラムとなっています。

《研究領域(音楽教育)》
「研究領域論文演習」と「研究領域研究指導」を研究領域共通必修科目に置き、音楽教育の分野に関する博士論文を執筆するとともに、年次ごとに作成する研究活動計画報告書と年度末論文で研究成果を確認します。また、研究領域別必修科目の「音楽教育総合研究」で、各自の研究テーマに沿った情報収集、文献の分析などをおこないます。研究領域別選択科目には、演奏法、指揮法、ソルフェージュ、音楽理論、音楽学、外国語、発音法などの分野に関する科目を設定し、「研究領域研究指導」担当教員の指導と助言のもと、研究テーマに関連する科目を3科目(6単位)修得するカリキュラムとなっています。