コンサート・公開講座

公開講座シリーズ
ケマル・ゲキチ ピアノ・リサイタル

日 時:2021年6月24日(木) 6:30p.m.開演 ※終了しました
会 場:武蔵野音楽大学ベートーヴェンホール (江古田キャンパス)
入場料:1,000円(全席自由) *未就学児の入場はご遠慮ください。
主 催:武蔵野音楽大学
問合せ:武蔵野音楽大学演奏部 03-3992-1120

PROGRAM

リスト      ヘンデルのジングシュピール《アルミーラ》によるサラバンドとシャコンヌ S.181
Liszt       Sarabande und chaconne aus dem singspiel Almira von Händel S.181 

シューベルト   3つのピアノ曲 D 946 より 第2番
Schubert             Drei Klavierstücke, D 946  2. Es-dur 

ラフマニノフ   幻想的小品集 Op.3 より 第1番 変ホ短調〈悲歌〉
Rachmaninoff  Morceaux de fantaisie, Op.3  1. E-flat minor “Élégie”

         10の前奏曲 Op.23 より 第6番 変ホ長調、第7番 ハ短調
         10 Preludes, Op.23  6. E-flat major / 7. C minor 

         絵画的練習曲集 Op.33 より 第2番 ハ長調、第6番 変ホ短調
         Études-tableaux, Op.33  2. C major / 6. E-flat minor 

         絵画的練習曲集 Op.39 より 第3番 嬰へ短調、第8番 ニ短調、第9番 ニ長調
         Études-tableaux, Op.39  3. F-sharp minor / 8. D minor / 9. D major 

ショパン     即興曲 第1番 変イ長調 Op.29
Chopin       Impromptu, No.1, A-flat major, Op.29

         即興曲 第2番 嬰ヘ長調 Op.36
         Impromptu, No.2, F-sharp major, Op.36 

シューマン    3つのロマンス Op.28 より 第2番 嬰へ長調
Schumann    Drei Romanzen, Op.28  2. Fis-dur 

         プレスト・パッショナート WoO.5-2(ピアノソナタ第2番終楽章初稿)
         Presto passionate, WoO.5-2 (Als "Finale" für die Sonate Opus 22) 

リスト      ヘクサメロン(演奏会用小品)-ベッリーニの《清教徒》の行進曲による華麗な大変奏曲S.392
Liszt                    Hexaméron (morceau de concert)
             - Grandes variations de bravoure sur la marche des Puritains, S.392

 ※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、演奏会の開催が延期・中止または内容が変更となる場合がありますので、大学のウェブサイトでご確認ください。

ケマル・ゲキチ Kemal Gekić

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1985年第11回ショパン国際ピアノコンクール─そのあまりにも強烈な演奏に審査が分かれゲキチはファイナリストに選ばれず、これに抗議した審査員が次々に審査を辞退するという前代未聞の事件が勃発。会場の聴衆からも圧倒的な支持を得たゲキチは、このセンセーショナルにより一躍世界に名を馳せた。翌年、これも前代未聞、聴衆の強い要望により〈幻の最終予選〉としてワルシャワ・フィルの定期シリーズに招かれ、コンクール本選と同会場、同オーケストラでゲキチは演奏を披露。ショパンのピアノ協奏曲第1番に続きアンコールはピアノ・ソナタ第3番全楽章、その圧倒的なピアニズムに聴衆は驚嘆し、今や伝説として語られる世紀のコンサートとなった。

1962年クロアチア生まれ。’82年ユーゴスラヴィアのノヴィサッド音楽院において史上最高得点でディプロマを取得、直ちにピアノ科の教員に採用される。’81年リスト国際ピアノコンクール第2位。’85年ショパン国際ピアノコンクールでの演奏に対し、ハノーヴァーのショパン・ソサエティから、最優秀ソナタ特別賞を授与され、その録音はドイツでその年だけで6万枚、日本で8万枚を売り上げた。その後ヨーロッパ10カ国、日本、カナダ、ロシア、中東でツアー。彼の演奏とその半生を綴ったドキュメント番組はイタリア国営放送、NHK、CBC等10カ国で放映され、大きな反響を呼んだ。’90年代、ゲキチは突然演奏活動から身を引き、より高いレヴェルへの到達を目指し集中的に練習的に没頭する。この充電期間の成果の一つがリストの「超絶技巧練習曲全曲集」(ビクター)であり、このCDでゲキチはリストの第一人者として不動の地位を確立。続く「ロッシーニ=リストのトランスクリプション集」(ナクソス)では、Penguin Guide to Musicから「ロゼッタ賞」を授与される。

近年もゲキチの演奏活動は更に広がり、世界中の熱狂的な聴衆の支持を受け続けている。現在、フロリダ国際大学教授。武蔵野音楽大学客員教授。