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武蔵野音楽学園

尺八三種

一節(ひとよ)切(ぎり)(銘 來鳳)17世紀前半 原(はら)是(ぜ)斎(さい)作 全長33㎝
普化尺八(銘 貫出)製作年・製作者 不詳 全長49㎝
七孔尺八 製作年不詳 富山松揚(とみやましょうよう)作 全長40㎝
日本  

尺八三種

日本人と竹の関わりの歴史は古い。平安時代の作品『竹取物語』に見られる神秘性や、新年を祝う門松の例からもわかるように、竹は松とともに古来から神の依代になるものと信じられてきた。一方、節があり、しなやかで軽く加工がしやすいという特徴をもつ竹は、竹工芸や茶道、日本建築など様々な日本文化の中で欠くことのできない存在として重宝され、日本文化を象徴する素材のひとつになっている。竹を用いた楽器も笙・篳篥・笛類など豊富にあるが、中でも尺八は、竹の根に近い部分を管の下端に活かした素朴な形状で、その音色とともに、自然を尊ぶ極めて日本らしい感性から生まれた楽器であると言えよう。

一言で尺八と言っても、歴史的なものを含めるといくつかの種類がある。最も古い古代尺八は唐代の楽器が伝来した6孔のもので、正倉院などに遺例を見ることができる。その後中世になると、一節で5孔の「一節切」が誕生して、貴族や僧侶、武士などに愛好されるようになった。写真右の楽器は、当時名手として知られた原是斎(1580-1669)の作である。今日尺八として広く知られているのは、写真左の「普化尺八」と呼ばれる種類で、名称は江戸時代、主に普化宗の法器として用いられていたことに由来する。楽器の下部には、金蒔絵で雛人形が上品に描かれている。

明治時代以降、近代化の波は邦楽界にも大きな影響を及ぼした。西洋音楽の普及とともに、大正から昭和初期には新しい日本音楽が模索され、様々な改良邦楽器が生み出された。写真中央の「七孔尺八」楽器もそのような時代の中で誕生したもので、より均一な半音階をもとめて、普化尺八の指孔を7つに増やした改良楽器である。(武蔵野音楽大学楽器ミュージアム所蔵)