メッセージ

学校法人武蔵野音楽学園理事長就任のご挨拶

 さる6月12日開催の理事会において、理事長職を拝命いたしました。学生の精進、教職員の努力はもちろんのこと、卒業生ならびに様々な関係各位のご支援を賜り、今日の武蔵野音楽学園があります。先達の情熱と献身に思いを起こし、その重責に改めて身の引き締まる思いです。
 来年度、その本学園が歩んできた歴史を確実に次世代に継承するための「武蔵野音楽大学歴史展示室」が開室致します。時系列に沿った貴重資料約250点の展示が、在学生には建学の精神をより一層理解してもらう場、同窓生の皆様には学園の歴史を想いそれぞれの現在・未来を展望していただく場として、学園の一体的発展の一助となることを願っております。

 そして来る2029年、学園は創立100周年という節目の時を迎えます。これを大きな契機として捉え、学園全体の更なるソフト・ハード両面の充実、教育活動の向上を図っていきますが、その代表的事業が、附属高等学校(埼玉県入間市)の江古田キャンパス近隣地への移転です(東京都認可申請手続き中)。これにより高大連携を一段と深化させ、高校生が大学の教員・学生と交流する機会を格段に拡充いたします。現在、国内では建築費の高騰により多くの建築計画が中止や延期を余儀なくされておりますが、お蔭様で2027年4月開校に向け、建築工事は順調に進捗しております。“気づきと創造力をもたらす空間”をコンセプトとした新校舎は、そこに集う生徒たちによって更なる輝きを増していくことでしょう。

 ご承知のとおり、少子化や経済状況の影響等により厳しい環境が続きますが、より良き未来に向けて、内部質保証システムの再構築、更なる財務の健全化などの学園基盤整備はもちろん、着実に種々の事業課題に取り組み、自立した有用な人材を育成する教育機関としての社会的責任を全うしていきたいと考えております。100年に迫る長い歴史を次の時代に架橋していくため、微力ではありますが、学園の躍動感にあふれた充実発展を目指して全力を傾注する所存であります。今後とも皆様方のご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。

福井直昭

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