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武蔵野音楽学園

和琴(わごん)

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18C(江戸時代)日本 全長 193cm

別名を倭琴(やまとごと)ともいう。日本の楽器の多くが外国から伝来した中で、和琴はその祖形を古代の日本にまで遡ることのできる、数少ない日本固有の楽器である。
 
古代の日本には、「コト・フエ・ツヅミ・スズ・ヌリデ(銅鐸)」などの楽器が存在していたと考えられるが、中でも「コト」は単なる楽器を超越した、神聖な楽器として特別な存在でもあった。『古事記』には、「オオクニヌシノミコトが妻スセリヒメを背負って、義父スサノオノミコトの太刀・弓矢とコトを持って脱走する」というくだりがある。このような非常事態に、コトを持ち出そうとしたことからも、当時いかにコトが大切なものであったかを窺うことができる。コトは男性によって使用され、王位継承のシンボルでもあり、神事で用いられる祭器でもあったのである。
 
今日に伝わる和琴は、日本古来のコトを土台にして、奈良時代に伝来した外国のコトの影響を受けて改造されたものと考えられる。現在では雅楽に属し、皇室の伝統儀式などで用いられている。
 
桐材の胴(槽)には、6本の絹弦が張られ、尾部は葦津緒(あしづお)と呼ばれる4色の絹の編みひもで止められている。そして、柱には楓の枝の二股が、自然のままの形状を活かして取り入れられている。その簡素で素朴な風貌は、自然と同化し「寂」を尊ぶという日本人の美的精神の表れとも言えるだろう。(武蔵野音楽大学楽器博物館所蔵)