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武蔵野音楽学園

フリューゲルホルン

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F. ベッソン作 1910年頃 パリ 全長41cm

フリューゲルホルンは、トランペットと同じ音域の金管楽器で、長く太い円錐管の形状を持つ。ブラスバンドや軍楽隊などで使用されるが、その深く柔らかな音色が好まれ、ソロを受け持つことも珍しくない。オーケストラでの用例も見られ、特にヴォーン・ウィリアムズの交響曲第9番では、静寂の中に浮かび上がるフリューゲルホルンの深遠なソロを聴くことが出来る。

フリューゲルホルンは「翼の角笛」という意味のドイツ語で、これは、この楽器の祖形が狩に使用されたことに由来するといわれる。18世紀のドイツでは、一団を組んで大規模な狩猟を行う際に、リーダーは半月型の楽器を吹き鳴らすことで、左右に広がったウイング(翼)のメンバーに指示を行った。このリーダーは「フリューゲルマイスター」と呼ばれ、彼の持つ楽器は「フリューゲルホルン」と呼ばれた。この楽器が現在のフリューゲルホルンに発展した。

半月型の楽器は、その後一重巻きのシンプルなラッパになり、軍隊でも使用され、イギリスではビューグルと呼ばれた。1810年、イギリスのハリディがこのビューグルにキイを取り付け、キイ・ビューグルが考案された。作曲家ブラームスの父であるヨハン・ヤーコプ・ブラームスも、一時この楽器を楽団で演奏していたという記録が残っている。その後1832年に、ドイツのザウレがキイ・ビューグルのキイをヴァルヴ・システムに替えることで、現在のフリューゲルホルンが完成した。

写真の楽器は、金管楽器製作の名門ベッソンが製作したもので、ベルには優美な彫金が施され、ジョイント部分はブドウ柄の金のプレートで装飾されている。(武蔵野音楽大学楽器博物館所蔵)