ベートーヴェンホール
音響特性を変えることなく再オープンした本邦初の本格的なコンサートホール
1960年に日本で初めての本格的なコンサートホールとして生まれたベートーヴェンホールは、音響効果の良いホールとして国内外から注目を集め、音楽ファンにも長年親しまれてきました。記念碑的な存在である日本初のコンサートオルガンのほか、オーケストラピットやオペラ上演のための舞台機構なども有しています。新校舎群竣工に併せた2017年の大改修は、本学ならびに日本のコンサートホールの歴史を象徴する存在としての役割を継続し、長年慣れ親しんだ雰囲気、音響特性を可能な限り変えないことをコンセプトとしました。具体的には、建築構造の補強とホール天井の落下防止対策による耐震化、防災設備の設置等を施すことで現在の基準を満たす安全性を確保したほか、静粛性の向上、空調・衛生・照明・舞台等機器の更新、バリアフリー化(エレベーターや車椅子利用者用客席の設置)、各階ホワイエを中心とした内装リフレッシュ等を行い、より安全で使いやすい施設に生まれ変わりました。客席数は1,043席。
ベートーヴェンホールのオルガン
ドイツのクライス社製。55ストップで4段の手鍵盤と足鍵盤を有し、総数4,140本のパイプ群が、各鍵盤に機能的に配置されています。 鍵盤アクションは電気式、演奏台には種々のコンビネーションや様々な補助装置があり、その音色とともに近代オルガンの代表とされる、いわゆるネオバロックオルガンの姿が見られます。設置は昭和36年であり、わが国初の本格的コンサートオルガンとして、まさにモニュメンタルな存在といえましょう。

ブラームスホール
最新の音響設計に基づいた意欲的なデザインの中ホール
世界的な建築音響コンサルタントである永田音響設計の監修による423席の中ホールです。木や石(御影石、大谷石)といった伝統的な材料に、タイルやガラスといった異なる音響特性をもった近代的な材料を組み合わせることによって新しい響きを実現した意欲的なデザインとなっています。壁面は最適な音響を実現するために上部に行くにしたがって広がっており、その特徴的なデザインや14mという天井の高さとあいまって、演奏者と聴衆のドラマティックな一体感を生み出しています。ホワイエの外装は隣接するベートーヴェンホールの特徴的な外観デザインを踏襲したもので、歴史と現代性を同時に表現しています。内部は吹き抜け空間の中に大階段が設えられた、開放的でダイナミックな空間です。1960年に初代モーツァルトホールとして誕生し、その後楽器陳列室、大講義室として親しまれてきた旧校舎447室のクリスタル照明を、本学の伝統の象徴として再び設置しています。
モーツァルトホール
クラシカルでありながらモダンな印象を併せ持つヨーロッパのサロン風ホール
本学3代目となる「モーツァルトホール」は、リサイタル・室内楽用の約100席のホールで、学生がお互いを触発し合う場として自由に活動できる使い勝手の良いホールです。いかにも練習用ホール然としたものではない、通常の授業とは違うハレの場とすることで学生の意欲を最大限に引き出すことを目指し、クラシカルでありながらモダンな印象も併せ持つヨーロッパのサロンをイメージしました。正面には2代目モーツァルトホールから移設した伝統あるパイプオルガンを据えつつ、自由な演奏形式に対応した設備を備えて学生の多様なニーズに応えます。また、2代目のロビーにあったモーツァルト像(ウィーン国立芸術大学より寄贈)をホール内に設置しています。
モーツァルトホールのパイプオルガン
これは昭和45年にクライス社とヤマハ株式会社の共同製作によって設置されました。このホールの規模にあった2段の手鍵盤と足鍵盤、14のストップ、947本のパイプで構成されており、特に正面に設置された竹製のパイプ群は、このオルガンに独特の優雅な音色と装飾美を与えています。教員、学生の研究発表、公開講座などのほか、鑑賞教育にも利用されています。2017年には江古田新キャンパスプロジェクトに伴い、新モーツァルトホールに設置されています。

3つのリハーサルホール
編成・演奏の特性を考慮し、室形状が最適化された各専用練習ホール
オーケストラ、大合唱、ウィンドアンサンブル(吹奏楽)のための大規模な各専用リハーサルホールは、賑わい空間であるリストプラザから離れた3つのコンサートホールに隣接し、互いに連携した利用が可能です。各ホールは、室内音響に配慮して壁・天井の平行面を排した本格的なデザインで、それぞれの編成の特性を考慮し室形状が最適化されているほか、吸音カーテンにより本番で利用するホールに合わせた響きに調整可能です。また仕上げや色彩を変えることで、各ホールの個性が際立つよう配慮しています。












